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セカンドV(TeLA版)

小説「機動戦士Vガンダム」に、「セカンドV」って機体が出てくる。
モビルスーツと呼ばれる巨大ロボット兵器が戦う世界で、終盤の主役機として活躍する(それまでは「ビクトリー(ガンダム)」あるいは「V1」と呼ばれる機体が主役)。全5巻中、4巻後半~5巻に登場。

その「セカンドV」を絵にするとどうなるか…というのを、わたしの解釈でやってみた。
可能なかぎり小説の記述に準じたデザインをしつつ、描かれていない部分は想像で補った。

結果として。こういう絵になった。↓

セカンドV

以下、この形になった経緯を記す。

1、MS本体
(小説のセカンドVは主人公ウッソの乗る1機だけ登場。工場に生産ラインはあるものの、ウッソ機以外は登場しない。前半の主役機「V1」同様、3機のパーツ(トップリム・ボトムリム・コアファイタ)に分離・合体する)

セカンドVのMS本体の形状。結果からいうと、ほぼアニメ版V2ガンダムそのままと考えてよさそう。
根拠は、みっつある。

ひとつめ。セカンドVの肩や膝の装甲板が大きくなっているという記述。

4巻p269L3~
 ウッソが、地球いらいつかったビクトリー・タイプのマイナー・チェンジをした機体は、出力の拡大にともなうテール・ノズルと補助ブラスターが強化され、肩と膝の装甲がおおきくなって、シルエットがかわってみえた。
※文中の「ブラスター」(光線砲)は「スラスター」(推進機)の誤入力とおもわれる。

→ここでは「肩と膝の装甲が(V1より)大きい」と記述されている。
アニメ版V2の肩は、明らかにV1よりも大きい。膝にいたっては、腰の装甲板と接するのではなかいかというくらい大きい。
全体的に「装甲は厚くなってんですよ?」(4巻p270L18)ともあり、胸部などもV1よりはV2に近いとみることができる。
この小説/アニメのVガンダムの世界で、V1の発展形でおおきく「シルエットがかわって」みえるMSといえばV2のことと見て間違いない…とおもわれる。

ふたつめ。セカンドVを見たひとは誰もがV1とちがって見えること。
シャクティ(5巻p151L8)、メカニックマン(5巻p31L7)、ファラ・グリフォン(5巻p86L16)
もしV2の形状だとたら、正面から見てもV1とは違って見えて当然。

みっつめ。もし装甲板の形ていどの大きくない差異だったとしたら、V1の中にもバリエーションがあり、わざわざセカンドVを設定する意味がない。

4巻p244L5(テクネチウム製V1とウッソ機との差異について。母子の対話)
「部分的にみると、装甲板の形もちがっていますね、ぼくのビクトリーと」
「そうでしょうね。改善すべきところは、順次改善していくというのが、この工場のやり方というか、アナハイムの技術者たちの欲がでてくるのね。生産的には、こまった問題だけど」

と、いうことで。
セカンドVのMS本体は、V1の流れではあるけれどその発展形で、明らかに違うデザイン→V2と同じ形状と解釈した。

(2)MS本体・カラーリング
セカンドVの色について、小説では単に「白い」としかない。
ので、アニメ版V2では青くなっている肩や膝も、V1同様白くした。
胸部~背部への大きなVの字の黄色はやめて。胸はV1同様に青くした。
(V1の胸が濃紺、アンテナは金色という記述は小説にある(2巻P201L6・7)
腹部はV1と同じに赤くしてみた。ここを赤くするとコアファイタに変形した場合におかしなことになるのだけれど、そこは考えない。

(3)メガビームキャノン
巡洋艦を沈められるほど威力のある大砲。
右肩が標準位置。ウッソの説明では、左にもつけられる(5巻P31L9)。格闘戦時には外すこともある(5巻P299L12)
ガンイージ陸戦タイプのようなウェポンラックを胸部の上に設定し、ここにつけることにした。

小説では、砲身が「後方に折ってある」「後方に折り畳んだ」描写が複数ある。

5巻p126L4~
 ウッソは、その俊敏なジェイブスが、満月に見える地球を背景にして、右に左に飛びかうのを追尾してみせたが、右肩から後方に折ってあるメガビーム・キャノンのゆれが、ますますひどくなっていた。
※文中の「ジェイブス」は、連邦のモビルスーツ

5巻p158L7
 ウッソとシャクティのセカンドVは、ただの一機で、フォン・ブラウン・シティの上空で高度をあげていた。右肩に装備して、後方に折り畳んだメガビーム・キャノンの砲身は、あいかわらず揺れていた。

倒れる、とかスイングする、とかでなく「折れる」。ヒンジが存在し、途中でスパっと折れるもよう。
折れるといっても、大砲が真ん中で平面的な切断面を露出させる…とはかんがえにくい。
中折れ式のライフル銃のように、切断面に段差をもうけてもそれっぽいかもしれない。

「リニア・ガイド・レール」なるものが存在する(5巻p71L10)のはわかっているので。ちょうどその部分から折れるようにしてみた。
基部はダブルゼータのハイメガキャノンっぽくしてみた。
全長に関する記述はないけれど。短ければ折る必要はなさそうなので、少し長めにした。

メガビームキャノン

肩にこれが乗ると、頭部メインカメラからは右側が見えなくなってしまう。この問題はガンタンク/ガンキャノン系ではよくありそうなので、こういう世界であるとわりきってしまおう。

(4)ミノフスキーシールド
MS本体からエネルギーを供給してミノフスキー粒子を放出する、強力なシールド。セカンドVの左腕に装備する。
このシールドの「作用」に関する描写は小説中に多い。
けれど、「形状」についてはまったく描写がない。ただVの字がある…とだけ。
どんな大きさか、どんな外形か、どんな色か。変形するのか否か。いっさいない。

5巻p78L5~
「ミノフスキー・シールドは、どうなの?」
 コニーが、セカンドVの左手に装備されているVのイニシャルがはいったシールドのことをきいてきた。
「ミノフスキー粒子がバリアーになってくれています。いいシールドです」

ここでは「Vのイニシャル」(ビクトリーの頭文字)がはいったとかかれている。
「イニシャルがはいった」というのは、「Vの字の形の構造物が存在する」のではなく「マーキング/ペイントされている」というふうに読める。
が、それだけだとデザインの手がかりにならないので。大まかにVの字の造形があって、それに沿うかたちでVの字のマーキングもされている…というふうに解釈してみた。
中心には赤っぽいパーツを配した。ミノフスキー粒子発生機(ビームシールド発生機のようなもの)のつもり。
これを中心に、周囲に粒子を飛ばすパーツを周辺につくった。
光の翼関連でVの字の造形は必要ともかんじたのでそれも入れ、Vの字も入れた。

5巻p299L7
 ウッソは、なんとか右親指のトリガーをひいて、セカンドVの前方空域に、ミノフスキー・シールドのビームの膜をはり、キャノンを連続発射して、シールドビームを共振させて膜にした。そして、ミノフスキー・シールドの残留エナジィで、シールド状態を継続させる。その数秒間、光の翼状が維持されるのだ。

光の翼に関する記述は数カ所ある。隠れ蓑につかったり分身の術みたいにしたかったのかなーとおもえる記述もある。
テレビ版V2では、後方のミノフスキードライブから光の翼が出るのみだったけれど。小説では、シールドの作用としてかかれている(ドライブからも出る時もあるけど)

この世界のシールドは、しばしば変形する。例えばガンダムマーク2のそれは、伸縮をする。
だけど。V1やセカンドVの変形・合体をしきりに批判していた(それでいて使いこなしていた)ウッソが「いいシールド」といっているので、なんらかの変形をするとは考えにくい。
じっさい、小説ではミノフスキー・シールドはいかなる変形・合体もしない。

以上。
小説の記述からどんな形状のMSかを考え、それを絵にした経緯の説明、おわり。

あのイラストはなに?
ところで。
この記事の趣旨からすると蛇足になるのだけど…。
5巻のP6~9に「MOBILE SUIT “SECOND V”」と題してイラストが描かれている。この機体は、なんだろう?

文字の羅列だけの小説に登場した架空の機体を、絵や立体にデザインするというのは。いってみれば、翻訳のようなもの。
100人の絵描きやモデラーがいれば、100通りの解釈・デザインがあっていい。
ではあるけれど、このイラストは…。

肩と膝が(V1に比べて)大型化しているデザインか? → 否。
キャノンは、後方に「折れる」ようなデザインになっているか? → 否。
シールドにVの字はあるか? → 否。
…したがって。あれは、小説に出てくるセカンドVでは、ない。
すくなくとも、その特徴のいくつかが、入っていない。

では。どうしてあの絵になったのか…?

(想像1)絵描きさんは、小説を読んだ。その上で、あの絵を描いた。
→文章読解力がなかった。絵のうまいへた以前の問題。

(想像2)発刊スケジュールの都合で、絵描きさんは小説を読めていなかった。
→だとしたら出版社/編集部の問題。読めてない小説の機体を想像で描けといわれた絵描きさんは苦労したであろう。

(想像3)別のものを流用した。
→テレビ版V2ガンダム、その発展形V2ダッシュあるいはV2バスター…の、ボツになった初期稿なんてものがもしあるとしたら、それを流用したのではあるまいか。
だとしたら、シールドを3つに折って左肩に装備とか、シールドビットなるものが付加されていた理由もわかる。

…以上3つは、あくまでわたしの想像。

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